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コラム 2023年2月3日

【解説】2022年全国映画館の入場者数、興行収入は大幅に増大

1月31日に映画業界団体のひとつである日本映画製作者連盟(映連)より、2022年の全国映画概況が発表されました。映連では毎年1月に前年の実績を発表しており、各年の映画興行の実績を示すデータとなっています。昨年2022年は前年比で大幅に増加をしており、コロナ禍の影響を少なからず受けた映画業界の回復を示す結果となりました。
では早速昨年の興行状況を見ていきましょう。

 

入場者数、興行収入ともに前年比130%以上の数字を記録

昨年1年間の全国の映画館入場者数の合計は1億5,252万5,000人。また、観客が支払った入場料金の合計である興行収入は2,131億1,100万円となりました
興行収入は前年比131.6%、入場動員数も前年比132.4%と昨年、一昨年よりも大幅に増加しています。

この結果は『天気の子』や『アナと雪の女王2』などの作品があり過去最高興収となった2019年の成績(2,612億円)には及びませんが、2000年以降では歴代7位の好成績となっています。コロナ禍前5年間の平均と比べると、20年は67%、21年は71%という結果が出ていましたが、22年は93%まで急回復。コロナ禍前の水準に戻りつつあることが感じられる結果となりました。

平均客単価は年々増加傾向にあり、2022年は1,402円で2015年の1,303円に比べると100円増加しています。これは税率の影響のほかIMAXシアターや4D映画など特殊シアターでの上映が人気を集め、割合が増加していることも影響をしていると言えます。

 

開業数は少なく、スクリーン数は微減

2022年の映画館スクリーン数動向は開業が24スクリーン・閉館が38スクリーンとなり、前年より14スクリーン減少し合計3,634スクリーンとなっています。閉館は例年並みですが、開業数が少なかったことが要因となり、スクリーン数は2012年以降10年ぶりに減少しました。
ただし、2023年は現時点で5サイトのシネコンが開業予定となっており、総スクリーン数は再び増加となる可能性が高そうです。

 

洋画復活の兆し!洋画作品割合が増加へ

2022年の映画作品は、公開本数1,143本のうち634本が邦画、509本が洋画となっており、構成比としては邦画が69%洋画が31%で約7:3の割合になっています。
『トップガン:マーヴェリック』の大ヒットや洋画公開本数の増加はみられましたが、コロナ禍前の割合が邦画55:洋画45だったことか考えると、洋画はまだまだ回復の途上にあると言えそうです。
しかし今年は、『インディ・ジョーンズ』や『ミッション:インポッシブル』、『ワイルド・スピード』などの超有名洋画シリーズ最新作が多数控えており、洋画のシェアが復活する兆しを見せています。

 

興収100億円超えの大ヒット作が4本生まれる

ヒットの目安となる興収10億円超えの作品は、邦画が26本、洋画が15本でした。その内、特大ヒットと言える興収100億円を超えた作品が昨年は4本も誕生しました。邦画は『ONE PIECE FILM RED』(197億円)、『劇場版 呪術廻戦0』(138億円)、『すずめの戸締まり』(131億円)の3本。洋画では『トップガン マーヴェリック』(135億円)の1本となりました。

邦画では上位3位がすべてアニメ作品、興収100億にあとわずかであった『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(97億円)もアニメ作品となっており、アニメ作品の強さが浮き彫りとなる結果となりました。邦画で100億円以上が3本となるのは史上初です。22年12月の『THE FIRST SLAM DUNK』がすでに興収90億を超え、100億を目前としているなど、23年もアニメ作品の伸長に期待がかかります。

邦画は10億円超え作品が前年比6本減ったものの、50億円超え、100億円超え作品が増え、全体の興収は増加。洋画は10億円超え作品が10本増えて、前年を大きく上回りました。

 

以上みてきたように、昨年の映画興行は全体として好調でコロナ禍前の水準へと回復。一時、このコロナ禍を機に映画館での鑑賞より動画配信サービスなど家庭での視聴にシフトするのではという声もありましたが、『トップガン マーヴェリック』や『ONE PIECE FILM RED』『THE FIRST SLAM DUNK』など世間を賑わすニュースも多数生まれ、多くの方が大スクリーンの迫力や共有体験を求め映画館へ足を運びました。
2023年も、数多くの注目作が公開されます。今年も映画館が大いに盛り上がることは間違いないと言えそうです。

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