全国興行生活衛生同業組合連合会、愛知県興行協会は7月29日、映画館内の空気の流れが見えるようにした換気実証実験の映像を公開しました。
実証実験はミッドランドシネマ名古屋空港(豊山町)の第1スクリーン(客席数352)で6月に行われました。
上記はスモークをシアター内に充満させた、換気設備によって空気が入れ替わっていく過程の写真。実験では客席に充満した白煙が20分でほぼ完全に消える様子を撮影。20分で1回でシアター内の換気がなされることがわかりました。
2時間弱の映画1本を観ている間に、合計6回もの換気が行われているということになります。
映画館は三密ではない!愛知医科大教授が解説
愛知医科大(感染症学)三鴨広繁教授は「1時間に3回空気が入れ替わる。映画館は3密の代表みたいに見なされてきたが、実際は密閉空間には相当しないことが分かった。感染リスクは限りなく回避される」との解説しています。
新型コロナの感染リスクは「3密(密接・密室・密集)」の3つの条件がそろうことで高まります。そのため、換気と密接を回避できる映画館は新型コロナを避けることができる、というのが三鴨教授の見解です。
元々、映画館では原則として上映中の会話が禁止されていいるため、飛沫感染のリスクは極めて低い娯楽施設といえるでしょう。
実証動画は全国の映画館で上映予定
県興行協会によると、映画館は、興行場法と条例が定める基準を満たす換気装置を備えているとのこと。
服部徹理事長らは「客足回復のブレーキになっている換気への不安を解消していただける映像だ」と発表しています。
興行場法は全国で適用されています。愛知県に限らず日本の映画館であればどこでも、動画で実証されたレベルの換気設備が完備されています。
この実証動画は短縮版を全国の映画館に配信し、マナー告知映像と併せて上映するほか、映画館のホームページなどでも公開されていく予定です。